本当に必要なのかどうか他の選択肢も考えてみる

子供乗せ電動自転車は安くても7万円程度、高くなると15万円程度します。
かなり高額の出費となりますので、「欲しいな・・・」とは思っていても、「本当に必要かな?」「高価な価格に見合うものかな?」と不安に思い、なかなか購入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか?

このページでは子供乗せ電動アシスト自転車以外の選択肢も考えながら、あなたにとって本当に「子供乗せ電動アシスト自転車」がベストなのかどうかを考えてみたいと思います。

他にどのような選択肢があるのか?

子乗せ自転車というのは、BAA(安全・環境基準適合車)の「幼児2人同時乗車適合車」という基準を満たしている自転車のことですが、子乗せ専用タイプじゃなくても子供を自転車に乗せることは可能です。
参考)子供乗せ電動アシスト自転車とは?

ですので、子供乗せ電動自転車以外の主な選択肢は以下の3つとなります。

  • 子供乗せ電動なし自転車
  • 子乗せ専用じゃない電動自転車にチャイルドシートを後付け
  • 子乗せ専用じゃない電動なし自転車にチャイルドシートを後付け

それぞれのメリット・デメリットをみてみましょう。

子供乗せ電動なし自転車

メリット

電動アシスト付きに比べると値段が安い。
軽快車(一般的なシティサイクル、ママチャリ)タイプやタイヤ径が小さな小径車タイプのどちらを選んでも、BAAの子乗せ基準は満たしているので子供を前後2人乗せられる。
また、車高が低く安定性がある、タイヤが太い、スタンドが立てやすいなど、子乗せタイプのメリットを享受できる。

デメリット

当然ながらアシストはないので、子供を乗せて走るのはなかなか大変で体力が必要。特に漕ぎ出し・坂道はつらい。

子乗せ専用じゃない電動自転車にチャイルドシートを後付け

メリット

普通の軽快車、ママチャリやシティサイクルなど幅広い選択肢から選べるので、子供が大きくなってからはチャイルドシートを取り外して、一般車として使える。

デメリット

子供を乗せる用に設計されていないので、自転車が不安定になる可能性がある。
子乗せタイプよりは値段は下がるものもあるが、電動アシスト付きなので10万円以上はする。
原則として子供は1人までしか乗せられない。(自治体によっては一人後ろシート、一人おんぶで2人乗せられる場合もある。)

子乗せ専用じゃない電動なし自転車にチャイルドシートを後付け

メリット

既に持っている自転車や幅広い選択肢の好きな自転車を使うことができる。
子供が大きくなってからはチャイルドシートを取り外して、一般車として使える。

デメリット

子供を乗せる用に設計されていないので、自転車が不安定になる可能性がある。
原則として子供は1人までしか乗せられない。(自治体によっては一人後ろシート、一人おんぶで2人乗せられる場合もある。)

比較表

  子乗せ・電動 子乗せ・電動なし 普通・電動 普通・電動なし
初期費用 高い
(7~15万円)
 普通~少し高い
(2~6万円)
 高い
(7~15万円)
 安い
(1万円~)
ランニングコスト 充電の電気代(1回10円程度)
数年毎のバッテリー交換費用(3~5年毎に3~4万円)
特になし 充電の電気代(1回10円程度)
数年毎のバッテリー交換費用(3~5年毎に3~4万円)
特になし
安定性・安全性  大変良い  大変良い  ハンドルのぐらつきなどバランスを崩す可能性あり  ハンドルのぐらつきなどバランスを崩す可能性あり
使い勝手  大変良い  子供を乗せての漕ぎ出しや坂道はつらい  良い  子供を乗せての漕ぎ出しや坂道はつらい

※チャイルドシートを後付けする場合、チャイルドシート購入費用がが1万円前後と店によっては取り付け工賃もかかります。

その他ちょっと変わった方法

このページではあまり詳しく取り上げませんが、こんな方法もあるよという参考に。

ロードバイク・クロスバイク・MTB(マウンテンバイク)などスポーツバイクにチャイルドシートを取り付ける

基本海外製のチャイルドシートになりますが、クロスバイクやマウンテンバイクにチャイルドシートを取り付けて子供を乗せるという手もあります。

日本だとあまり見かけませんが、欧米など海外では割と多いようです。

IMG_0183

チャイルドトレーラー

チャイルドトレーラーも日本ではあまり見かけませんが、アメリカ生まれのこども用トレーラーで、自転車にリヤカーのように取り付けて、子供を乗せる乗り物です。

チャイルドトレーラーを牽くおかーちゃん。オレは最高にクールな嫁さんをもらったのかも知れない。

電動アシストありか?電動アシストなしか?

電動アシストは付いていないより付いていた方が格段に便利で楽ですので、結局のところ、お財布との相談がポイントとなります。

子乗せタイプの自転車で電動ありとなしの場合の本体価格の差額はだいたい5~11万円程度。
また充電の電気代が1回10円程度、バッテリーの交換費用が3~5年毎に3~4万円程度とランニングコストもそれなりにかかってきます。

この差額を出してでも電動アシストを選ぶメリットを感じることができるかどうかというところですね。

坂道が多いエリアなら電動は必須

電動アシストのパワーを一番感じることができるのはやはり坂道です。
大人1人で登るのも大変な急な上り坂でも電動アシストなら立ちこぎもせずにスイスイ~と登ることができます。

また緩やかな坂道が長く続くような道でも、子供や荷物を乗せて走ると意外と大変です。

ですので、自宅近辺の活動エリア(スーパーの行き帰り、保育園・幼稚園の送り迎え、駅までの行き帰りなど)に坂道が多いという場合は電動有りを選んでおいた方が後で後悔しなくて済みます。

子供を2人乗せる場合もできれば電動が良い

子供の年齢にもよりますが、自転車に乗せられる1歳児でも体重は10キロ前後はあります。
2歳~3歳になると、10キロ~13キロくらいにはなってきます。

年齢差にもよりますが、2人乗せると最低でも20キロ以上になります。
言ってしまえば、自転車に10キロの米を2つ積んでると同じ状態です。

さらに子供は米と違って動きます。

重たい上に動くので電動なしの場合、漕ぎ出しや坂道でのふらつきが心配です。
ふらつくということはバランスを崩しているので、そのまま転倒してしまう危険性も大きいです。

子供は1人しかいない、作らないということであれば、まだ電動なしでもなんとかなるかもしれませんが、子供は2人以上いる、欲しいという場合は、電動ありにしておいた方が安心です。

ちなみに自転車に子供を乗せる場合、フロントシートで1歳~4歳未満、リアシートで1歳~6歳未満と各メーカーが定めています。
子供の年齢差によっては、上の子が自分で自転車に乗り始め、必ずしも2人を一度に乗せるタイミングはない、もしくは非常に短いかもしれません。

何歳くらいから子供が自分で子供用自転車に乗って、一緒に出かけられるくらいになるかというのはそれぞれ違いますが、だいたいの目安としては5~6歳くらいの時期が多いようです。

そこで参考までに、仮に6歳から上の子が自分の自転車にのって、一緒に出かけられるようになったとして、下の子との年齢差別に、フロントシートに下の子、リアシートに上の子を乗せて3人乗りをする時期がどれくらいあるかをまとめてみました。

上の子、下の子ともに1歳~6歳まで一緒に自転車に乗るとした場合、3人乗りになる期間

年齢差 期間
年子 5年
2歳 4年
3歳 3年
4歳 2年
5歳 1年

こう見ると、1歳~3歳くらいの年の差の場合には2人を乗せる期間が長いので電動のメリットをかなり享受できそうですね。

子供乗せタイプか?普通の自転車か?

BAAの幼児2人同時乗車適合車の場合、子供を前と後ろに2人乗せても安定性・安全性が落ちないように様々な工夫がされています。

タイヤを太くしてパンクしにくくしてあったり、車高が低く安定感があったり、スタンドが子供を乗せたままでも立てやすかったり。

ただしその分、一般的なママチャリとかシティサイクルとかよりは少し価格が割高になっています。
子乗せタイプではない普通の自転車にチャイルドシートをつけて子供を乗せる場合、原則として乗せられるは1人までとなります。(※自治体によっては2人乗せられる場合もある)

そんなわけで、子乗せタイプにするか、普通の自転車にするかを選ぶ基準も、電動あり・なしかと同じで、経済的な面と子供の人数になってきます。

子供を2人乗せたいなら基本的には子乗せタイプ1択となりますし、安定性・安全性を重視する場合も同様です。

逆に、できるだけお金を安く済ませたい、子供は1人しか乗せる予定はない、近所への買い物や保育園・幼稚園への送迎程度であまり自転車では出かけない、そこそこ筋力や運動神経には自信があるという場合は、普通の自転車にチャイルドシート後付けを検討してもいいかもです。

ケース別のアドバイス

車がある

車があるので子連れで出かけるときには車を使うので、そもそも自転車いるかな?というケースです。

まあ高い買い物なのでとりあえず買わずにおいて、「やっぱり必要だ~!」ってなってから買えばいいと思います。
焦って購入したもののあまり使わなかった・・・の方がもったいないですからね。

よくあるケースとしては、保育園や幼稚園の送迎です。
自動車での送迎は禁止している園が多いので、その場合、徒歩か自転車となりますので、入園するタイミングで購入を検討する方も多いです。

保育園・幼稚園の送迎にしか使わないのにもったいない・・・と思うかもしれませんが、毎日のことなのでけっこう大きいです。
あと最近はほとんどのママさんが子供乗せ電動アシスト自転車を使っているので、普通の自転車だと逆に浮いちゃうかもです^^;

生活エリアに坂道がない・少ない

子供を乗せて自転車にのるケースとしては、保育園・幼稚園の送迎かスーパー等への買い物が2大パターンだと思います。

そのルート上に坂道がない場合、「電動いる?」って思っちゃいますね。

ですが結論としては「電動はあった方が良い」です。

なぜかというと、電動アシストのパワーが発揮されるのって、坂道だけでなく、「発車時の漕ぎ出し」も大きいからです。

子供を乗せて買い物袋を乗せてと重たくなっている自転車が止まっている状態から走り出すまでってけっこうパワーが必要です。
漕ぎ出しでふらついて転倒する事故につながる可能性があります。
スタートが軽いだけでも相当のメリットですので、生活エリアに坂道がない・少ないという方も購入を検討しても良いと思います。

そもそもそんなに出かけない

子供がまだ小さく保育園・幼稚園への送迎もないし、そもそもそんなに出かけないというケースです。

こちらも必要性を感じてから購入を検討すればいいと思います。
自転車とはいえ乗り物ですので、やはり転倒などの事故のリスクも増えますし、乗らずに済むなら乗らないでいいと思います。

ただ、子乗せ電動自転車を買った多くの方が「生活エリアが広くなった!」と言います。

どういうことかと言うと、これまではちょっと行ってみたい所があっても自転車だと距離があってしんどいから行かなかったような場所でも、電動アシスト付きだと楽なので、ちょっと行ってみようという気になり、どこでも自転車で出かけるようになった。ということです。

今は特に出かける必要性を感じてなくても、電動自転車があればちょっと出かけてみようかな?という感じで少しアクティブに動けるようになるかもしれませんよ^^

子供のためにも家の中ばかりで過ごすより、色々な所に出かけて色々な刺激を受けた方がいいでしょうしね!

まとめ

結論としては、家計が許すなら子乗せ電動アシスト自転車を選んだ方が格段に安全性・安定性が高いですし快適です。
ただでさえ育児中は体力を消耗しますので、さらに自転車でも消耗するよりはお金で解決できるならしちゃった方がいいと思います。

ただ、経済的に自転車に10万円以上の出費はちょっとツライ・・・という場合は、既に持っていた自転車か、新たに1万円程度の一般車(ママチャリ・シティサイクル・軽快車)を買って、チャイルドシートを後付けでもいいと思います。

その場合の予算は、自転車に1万円、チャイルドシートに1万円、あと工賃とかヘルメットとかのオプション諸々で2~3万円くらいで済みます。

普通のママチャリだとさすがに安全性が心配だという場合は、子乗せ電動なしタイプだとなんだかんだで予算5~6万くらいです。

まとめると、

1位 子乗せ電動自転車 安全性・安定性・快適性など使い心地は抜群。
あとはコストの問題だけ。
2位 一般車・電動なし お金をできるだけかけないコスト重視なら。
3位 子供乗せ・電動なし 1位と2位のちょうど真ん中くらいを取る感じ。
4位 その他の電動あり よっぽどこだわりがない限りわざわざ選ぶ必要性はないかと。

こんな感じです。

参考になれば幸いです。

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