赤ちゃんと飛行機に乗るときの持ち物リストと機内・入国への持ち込みルール

赤ちゃん連れで飛行機に乗る場合に必需品や持って行くとちょっと便利なアイテムなどをまとめました。
荷物を準備するときに参考にしてください。

また、赤ちゃん連れでよく持って行く荷物の機内持ち込みや海外の国の入国時の制限等も解説しています。

持ち物リスト

チェックリスト

持ち物 備考
パスポート 国際線は赤ちゃんでも必須
紙おむつ
おしりふき、ウェットティッシュ、手口ふき、除菌シート
ビニール袋・ポリ袋
おもちゃ、おしゃぶり
ほ乳瓶(マグマグ)・粉ミルク
授乳ケープ・タオルケット
おやつや飲み物
着替え
抱っこひも・スリング
ベビーカー

補足説明

パスポート

国際線で海外に行く場合、たとえ生まれたばかりの赤ちゃんでもパスポートが必要です。
赤ちゃん用のパスポートの申請や必要書類については下記ページを参照ください。
子供や赤ちゃんのパスポート申請!写真や必要書類は? [家族旅行・子連れ旅行] All About

紙おむつ

最近ではあまりいないですが普段は布おむつという方も飛行機に乗る際は使い捨てできる紙おむつにしておいた方がいいでしょう。
紙おむつは機内の化粧室内にあるゴミ箱に捨てることができます。(ビニール袋に入れて縛って捨てる。)

紙おむつはかさばるのでフライト時間から計算して機内で必要になるであろう枚数だけ持ち込みましょう。
また航空会社によっては紙おむつを用意してくれる会社もあります。
ただし、事前の予約が必要だったり、非常用として少ししか用意してなかったりと様々なので、利用する航空会社に事前に確認しておきましょう。

紙おむつはかさばるのでジップロック等に入れて空気を抜いてプチ真空パック状態にすると容量が少し減るのでオススメです。

人気航空会社の紙おむつ事情
航空会社紙おむつ事情
JAL(国際線)事前予約が必要。
ネピア「GENKI!」M&Lサイズ
JAL(国内線)少量あり。Lサイズのみ
ANA少量あり。M・Lサイズ
シンガポール航空少量あり。
エミレーツ航空おむつ、よだれかけ、おしりふきなどの便利なアイテムをそろえたベビーケアキットを用意。
エバー航空要事前予約。
ニュージーランド航空少量あり。

おしりふき、ウェットティッシュ、手口ふき、除菌シート

機内でうんちをしたときはもちろん、機内食の前後に手や口を拭いたり床に落としたおもちゃやスプーンを除菌したりと何かと重宝します。
普段使っているもので十分です。

ビニール袋・ポリ袋

子連れだと使った後のティッシュとか手口ふきとか何かとゴミが出るのでゴミ袋として使えます。
機内でおむつを替えた際はトイレ内のゴミ箱に捨てていいですが、匂いが漏れるので必ずポリ袋に入れて縛って捨てるようにします。

おもちゃ、おしゃぶり

泣いた赤ちゃんをあやしたり、飽きてしまわないようにおもちゃはしっかり厳選して持って行きたいところ。
おもちゃの選び方としては、極力、音が出ないタイプで普段からよく遊んでいるお気に入りのおもちゃと機内で初めて出す新しいおもちゃを用意してあげるといいです。

おしゃぶり好きな子ならお気に入りのおしゃぶりも忘れず。
あごを動かすので離着陸時の耳の不快感の低減にもなります。

ほ乳瓶(マグマグ)・粉ミルク

機内ではCAさんにお願いすれば粉ミルクも作ってくれます。
機内には熱湯の用意があるので、本体と乳首(ちくび・にゅうしゅ)ともに洗剤は使わず熱湯で簡単に消毒してから作ってくれます。(航空会社によって違いはあるかも。)

また、離着陸時には気圧の変化の関係で耳などに不快感を感じ赤ちゃんが泣くことがあります。
そうならないために離着陸時には何かを飲ませてあげて、顎を動かすことで耳抜きになります。
離陸時は搭乗前に水、白湯、ミルクなどをほ乳瓶に入れておき、高度が上がり始めたら飲ませてあげるようにしましょう。
着陸時は着陸態勢に入ってシートベルトサインが点灯する前に飲み物を用意しておき、降下を始め高度が下がってきたら飲ませてあげるといいでしょう。

普段は完全母乳という方も離着陸時に授乳するのはちょっと厳しいので、ほ乳瓶やマグマグを持って行くようにしましょう。

授乳ケープ・タオルケット

タオルケットは機内で授乳するときのケープ代わりにも使えますし、バシネットの下に敷いたり掛け毛布代わりにと色々と活躍します。
機内にも備え付けのブランケットもありますが、生地がちょっとゴワゴワしてることもあるので、普段から使っている赤ちゃんの肌にも優しいお気に入りがあるなら持って行くといいでしょう。

また機内で授乳する場合、授乳ケープがあると助かります。
もちろんタオルケットでも代用できますが、狭い座席では専用の授乳ケープの方がやはり使い勝手はいいです。

おやつや飲み物

事前にリクエストしておけば赤ちゃん用の離乳食や幼児食も用意してくれますが、他にも普段からお気に入りのお菓子などがあれば持って行くといいでしょう。

飲み物もCAさんに頼めば水や100%果汁ジュースなども出してくれますが、何度も頼むのは気が引けるという場合、ペットボトルで持ち込むといいでしょう。
赤ちゃん連れなら国際線でも飲み物の持ち込みは可能なので。

着替え

月齢の低い赤ちゃんならミルクや母乳を吐き戻ししたり、おむつからうんちやおしっこが漏れてしまったり、何かと服が汚れるので着替えも何セットか持ち込みたいですね。

抱っこひも・スリング

けっこうかさばるので迷いどころですが、バシネットを使わない(使えない)場合や、短距離路線や国内線なんかだと抱っこひもで抱っこしたまま過ごした方が楽かもしれません。

空港で待っている間から抱っこひもで寝かせてしまってそのまま搭乗して寝かせておくという手も使えますしね!

また、赤ちゃんが泣いてしまったときや寝かしつけなどで席を立つ場合も抱っこひもがあると楽さが全然違います。

ただし、航空会社によっては離着陸時は安全上使用できないというケースもあるので注意が必要です。

使用OKの航空会社でも、抱っこしている大人がシートベルトを正しく締めることができること、衝撃防止姿勢を取ることができることが条件となっていて、できない場合はCAの判断により抱っこひもを使用できない場合もあります。

JALやANAなど日系の航空会社は抱っこひもが離着陸時を含め常時利用できるようになっています。(ジェットスターは常時利用不可)

海外の航空会社では離着陸時は使用できない会社も多いです。
理由としては海外の航空会社ではインファントシートベルトと言って、大人が膝の上で抱いたときに大人用のシートベルトに取り付けできる赤ちゃん用のシートベルトも付けられるようになっており、抱っこひもよりも乳幼児シートベルトを締めた方が安全だからです。

航空会社別抱っこひも利用可否
航空会社 使用可否
日系 JAL(日本航空) 離着陸時も含め常時利用可能
日系 ANA(全日空) 離着陸時も含め常時利用可能
日系 Peach(ピーチ) 調査中
日系 ジェットスター 常時利用禁止
日系 バニラエア 調査中
日系 春秋航空日本 調査中
日系 エアアジア・ジャパン 調査中
日系 スカイマーク 調査中
日系 AIR DO(エア・ドゥ) 調査中
日系 ソラシドエア 離着陸時も含め常時利用可能
日系 IBEX(アイベックス) 調査中
日系 スターフライヤー 離着陸時も含め常時利用可能
日系 フジドリームエアラインズ 離着陸時も含め常時利用可能
日系 天草エアーライン 調査中
日系 新中央航空 調査中
日系 オリエンタルエアブリッジ 調査中
韓国 大韓航空
韓国 アシアナ航空
韓国(LCC) チェジュ航空
韓国(LCC) イースター航空
韓国(LCC) ティーウェイ航空
韓国(LCC) エアプサン
韓国(LCC) ジンエアー
台湾 トランスアジア航空
台湾 エバー航空
台湾 チャイナエアライン
台湾(LCC) タイガーエア
マカオ マカオ航空
香港 香港航空
香港 キャセイパシフィック航空
香港 キャセイドラゴン航空
中国 中国南方航空
中国 中国国際航空
中国 中国東方航空
タイ タイ国際航空
フィリピン(LCC) セブパシフィック航空
フィリピン フィリピン航空
ベトナム ベトナム航空
インドネシア ガルーダインドネシア
シンガポール シンガポール航空
シンガポール(LCC) スクート
マレーシア マレーシア航空
インド エアインディア
パキスタン パキスタン国際航空
スリランカ スリランカ航空
UAE エミレーツ航空
UAE エティハド航空
カタール カタール航空
ウズベキスタン ウズベキスタン航空
ロシア S7航空
ロシア オーロラ航空
オーストラリア カンタス航空
ニュージーランド ニュージーランド航空
タヒチ エアタヒチ
ニューカレドニア エアカラン
パプアニューギニア ニューギニア航空
イギリス ブリティッシュ・エアウェイズ
オーストリア オーストリア航空
フランス エールフランス
ドイツ ルフトハンザドイツ航空
オランダ KLMオランダ航空
イタリア アリタリア航空
スカンディナヴィア三国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー) スカンジナビア航空
フィンランド フィンエアー
スイス スイス インターナショナル エアラインズ
トルコ ターキッシュ エアラインズ
ロシア アエロフロート
ポーランド LOTポーランド航空
エチオピア エチオピア航空
アメリカ アメリカン航空
アメリカ ユナイテッド航空
アメリカ デルタ航空
アメリカ ハワイアン航空
メキシコ アエロメヒコ航空
カナダ エアカナダ

ベビーカー

旅行先にベビーカーを持って行くか行かないかは赤ちゃんの月齢(年齢)や行き先によっても変わりますね。

ちなみにハワイへの観光旅行ならベビーカーは持って行かず現地購入がオススメです。
子連れハワイ旅行にベビーカーは持参不要!簡易バギーの現地購入がオススメ♪

羽田でも成田でも関空でも伊丹などたいていの大きな空港ならベビーカーはレンタルしてくれます。
航空会社のチェックインの際に赤ちゃん連れならグランドホステスさんが「ベビーカーをお持ちしましょうか?」と声を掛けてくれます。
もし忙しそうで声を掛けてくれなくてもチェックインの際にお願いすれば持ってきてくれます。(数に限りがあるので利用できない場合も有り。)

借りたベビーカーは搭乗口まで利用することができます。

また、ベビーカーを持参する場合、以下の3パターンがあります。

  1. チェックインカウンターでベビーカーを預け入れて空港のベビーカーを借りる。
  2. 持参したベビーカーを搭乗ゲートまで持って行って搭乗ゲートで預け入れる。
  3. 持参したベビーカーを搭乗ゲートまで持って行って、飛行機に乗る直前(ボーディング・ブリッジ)でCAさんに渡す。

※ボーディング・ブリッジとは、飛行機に乗るときに通る廊下みたいなやつね。

チェックインや搭乗ゲートで預け入れた場合は、飛行機から降りた後、バゲージレーンでベビーカーをターンテーブルから出てくるのでピックアップします。(職員さんが持ってきてくれたりする場合もある。)
ですので飛行機からバゲージレーンまでは抱っこで移動することになります。(レーンまで空港のベビーカーを用意してくれるケースもあり。)

ボーディング・ブリッジでCAさんに預けた場合は、飛行機から降りた所(ボーディング・ブリッジ)にベビーカーを用意してくれます。

JAL・ANAの日系の航空会社の場合、国内線なら1のチェックインカウンターで預け入れ、国際線なら1か2のパターンとなります。

※ベビーカーは預け入れ荷物の制限とは関係なしに無料で預け入れができます。

赤ちゃんの飲み物や離乳食は機内に持ち込みできる?

国内線はそれほど厳しくないですが、国際線になると液体物の持ち込みには厳しい制限があります。
機内持ち込み手荷物の制限について|ご旅行の準備[国際線]|ANA

持ち込み制限される液体とは「あらゆる液体」を言い、見た目は固形でも水分を含んでいる物でも制限されます。
水やお茶などの飲み物や化粧水、香水などの明らかな液体物はもちろん、ヘアジェルや歯磨き粉、シェービングフォーム、ハンドクリーム、などのジェル・クリーム状の物、さらにプリンや味噌など液体含有量の多い物も入ります。

制限される液体物の詳細なリストは航空:国際線の航空機客室内への液体物持込制限について - 国土交通省のページにあります。
量的制限の対象となる液体物のリスト(PDF形式/138KB)

補足)なぜ液体物の機内持ち込みは制限されているのか?

2006年に機内に液状物質を持ち込み、機内でそれらの液体を混合して爆発物を作り、アメリカ上空で爆破させようとしたテロ未遂事件があり、それ以降、機内への液体持ち込みは制限されるようになりました。
ロンドン旅客機爆破テロ未遂事件 - Wikipedia

液体の医薬品、ベビーミルク/ベビーフード等は持ち込み可能(機内で必要な分量のみ)

液体の薬、喘息用のスプレー、コンタクトレンズの保存液などの液状の医薬品や、赤ちゃんのためのミルクや離乳食、搾乳して冷凍している母乳(保冷剤込み)などは100mlの制限は関係なく持ち込み可能です。
特に透明ジップロックに入れる必要もありません。

粉ミルクを作る用のお湯を魔法瓶に入れて持ち込むことも可能です。
(機内にはお湯も用意されているので持ち込みしなくてもCAさんに頼んでミルクを作ってもらうこともできます。JALやANAなど。)

ただし保安検査場で理由を示す必要がある場合があるので、医薬品であれば処方箋や医師の診断書、ベビーミルク・ベビーフードであれば乳幼児と一緒に搭乗する必要があります。

それらの液体物をかばんの中などに入れていると手荷物検査で出してくださいと言われる場合があるので、別の小袋かなにかに分けて出しやすいようにしておいた方が検査がスムーズです。
ペットボトルの水などは水か可燃物かを電気を流して見分ける機械にかける必要があるので必ず出しておきましょう。

離乳食や粉ミルクを持って海外へ入国できる?

食品類については国によっては持ち込み禁止のものがあります。

たとえば非常に検疫に厳しいと有名なオーストラリアでは卵や肉、魚、野菜、乳製品など多種多様の食品類に関して持ち込みに厳しい制限があり、入国審査の検疫での申告が必要だったり、持ち込み不可だったりします。
検疫について|在日オーストラリア大使館

また、アメリカ(ハワイ・グアム含む)は、缶詰や加工食品であっても原材料表示や成分表示に「牛」「鶏」「鳥」「肉」「肉エキス」「ビーフ」「チキン」の記載があると持ち込みできません。
(アメリカの検査官は「肉」などの単語を暗記していて、ラベルの日本語表示を見て判断しています。原材料等の表示ラベルがないものは不明品として没収される場合があります。)

育児に大活躍するバナナやリンゴも果物・野菜類に該当するので持ち込み不可です。

以上を踏まえて、離乳食やミルクの場合ですが、

オーストラリア

・離乳食
未開封の市販品で、常温で6ヶ月以上保存可能な製品は可。乳児同伴時に限り、開封済みのものでも1個まで持込可。
・乳児用粉ミルク
10kgまで持込可。乳児同伴時のみ、左記に加えて調乳済みのミルク1瓶も持込可。
検疫に関するFAQ - この品目の持込は可能ですか? - オーストラリア大使館東京

アメリカ(ハワイ・グアム含む)

たとえ赤ちゃん用の市販の離乳食であっても原材料表示に「肉」「肉エキス」関連の表示があると持ち込み不可です。
アメリカに市販の離乳食を持って行きたい場合は、肉が入っていない魚や野菜などのタイプにしておいた方が無難です。

検疫は全員が荷物を出して検査されるわけではないですが、もし税関申告書に食品はなしとチェックして、検疫で違反が見つかった場合、1個あたり500ドルという非常に高額な罰金を科せられます。
次回以降のアメリカの入国審査にも悪影響が出るかも・・・なので注意しましょう。

税関の係員によっては、肉エキス入りでもベビーフードならそのまま通過させてくれるというケースもあるようですが、そこらへんは自己責任で。

赤ちゃんがいると機内でバナナがよく出されますが、かばんの中にしまっていて忘れたまま無申告で検疫で発見されるなんてことにならないよう注意しましょう。

粉ミルクに関しては未開封のものに限り持ち込み可能です。

アメリカ・オーストラリアの2カ国が食品の持ち込みに厳しいことで有名なので、他の国だと大丈夫だと思いますが、全部の国を調べたわけじゃないので、実際に行かれる際はガイドブックで確認したり、旅行代理店や大使館などに聞くことをおすすめします。

まとめ

以上、赤ちゃんと飛行機に乗るときの持ち物リストと機内・入国への持ち込みルールでした。

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